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HIV感染後クラミジアなどに感染するとエイズ

HIVは、感染イコールエイズの発症と誤った認識を持っている人が多くいます。
HIVに感染後に厚生労働省が定めるクラミジア感染症やサイトメガロウイルス感染症、ニューモシスティス肺炎などのエイズ指標疾患23種の指標疾患を発症する事でエイズを発症したと診断されています。
エイズ指標疾患23種は、免疫システムが正常に機能している健常時には感染しないとされる日和見感染症が指標疾患として選ばれています。
患者の発症したエイズ指標疾患はニューモシスティス肺炎が最も多く、サイトメガロウイルス感染症の発症も多くなっています。

HIVは、正確にはヒト免疫不全症候群と呼ばれ、レトロウイルスの1種とされるヒト免疫不全ウイルスに感染する事で発症します。
ヒト免疫不全ウイルスは、人間の免疫システムのマクロファージの表面にCD4と呼ばれるレセプタータンパク質を有するCD4陽性リンパ球に感染します。
増殖サイクルの最終段階で免疫細胞を破壊してしまう為に免疫システムの機能が低下してしまいます。
CD4陽性リンパ球は、健常者の場合には1,000分の1ccあたり700個存在する700/μl~1,500個存在する1,500/μlが一般的ですが、エイズ発症時には200/μlまで減少するとされています。
HIVの治療は、抗HIV薬の副作用の関係からCD4陽性リンパ球数が200/μl前後まで低下してから開始されていました。
しかし現在では副作用の少ない抗HIV薬の開発によりCD4陽性リンパ球数500/μl前後から治療を開始する感染患者もいます。

HIVの治療は、耐性変異を抑制する目的を含めて病原ウイルスに対して異なる作用機序を示す治療薬を複数組み合わせて服用します。
侵入阻害剤やインテグラーゼ阻害剤、核酸系逆転写酵素阻害剤、非核酸系逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤などの抗HIV薬を3剤から4剤を組み合わせて服用するHAART療法が行われています。
抗HIV効果の高い治療薬を複数服用するので副作用が強く発症する感染患者や服用期間が長期化するに従って副作用が重症化してしまう感染患者もいる点が問題視されています。

HIVは血液検査で簡単に診断可能

HIVは、CD4陽性リンパ球などの免疫細胞を破壊してしまいます。
体内ではヒト免疫不全ウイルスに対する抗体が形成されるので血液を採取して抗体の有無を確認する抗体検査で簡単に診断する事が出来ます。
しかし、抗体検査は感染の診断が出来ないウインドピリオドが感染から4週間程度あるとされ、血液検査による抗体検査は感染から4週間以上経過してからの受診が望ましいとされています。

HIVの検査は、血液検査による抗体検査以外にも抗体と抗原を確認する抗原抗体同時検査やウイルスの遺伝子を検査するNAT検査と呼ばれる核酸増幅検査があります。
また、ウイルスの構成タンパク質を確認する抗原検査などのスクリーニング検査があります。
スクリーニング検査は感染から2週間~3週間程度で感染の診断が可能とされています。

HIVの検査は、専門の医療機関で受診する場合には氏名や住所などの個人情報を申告し受診する事になります。
サイトメガロウイルス感染症や性器クラミジア、ニューモシスティス肺炎などの症状がありません。

HIVの抗体検査や抗原抗体同時検査を行う場合には100%自己負担で5,000円~1万円程度必要とされ、NAT検査は1万5000円程度必要となります。
保健所や地方自治体の定める施設では無料かつ匿名で検査を受ける事が出来ます。

それらの施設では、週1回~2週間に1回のペースで平日に行われ、検査から1週間~2週間後に検査を受診した施設で直接検査結果を聞く事が出来ます。
検査は、他の検査希望者と顔を合わせない様に配慮されているので受診しやすい反面、匿名で検査を受診しているので郵送や電話で検査結果を得る事が出来ないデメリットもあります。
また、時間の節約や恥ずかしい思いをしなくて済むとして通信販売で購入可能な検査キットによる検査を利用する人も多くなっています。